野球肩ーベネット損傷(Bennett損傷)・ベネット病変

投げる時に痛む、投球による肩後面の痛みや脱力感、肩関節の内旋可動域の減少など野球肩のご相談と施術は大阪市住吉区長居の藤田鍼灸整骨院にお任せください!:ベネット損傷(Bennett損傷)・ベネット病変

 

ベネット損傷は野球歴の長い選手、特に投手に多くみられる疾患です。

繰り返しの投球動作によって、肩関節窩後下方に骨棘という骨のトゲが出来てしまい投球動作の際に痛みを発生します。

投球動作により上腕三頭筋長頭や後方関節包に、繰り返し牽引力がかかり起こる骨膜反応と考えられています。

上腕三頭筋や後下方関節包の拘縮を合併することもよくみられます。

 

ベネット損傷の症状としては、投球動作のワインドアップ時に肩の後ろに痛みが走り、加速期、フォロースルー時に肩後方から上腕外側にかけて激痛が放散したり脱力感を感じたりします。

一度痛みが出ると、数日投げられなくなることもあります。また、中には無症状の場合もあります。

また、肩関節の後方に圧痛がでたり、仰向けの状態で上肢を無理に外側へ捻ると(外旋)肩の後方に痛みを感じたりする時もあります。腕を垂らして肘を90度に曲げ内側にひねる角度が悪くなることもあります。(内旋可動域の減少=後下関節包の拘縮による)

 

なお投球が原因となる障害には以下のような特徴があります。

障害名 特徴 専門的特徴
SLAP損傷

 

手を上げた時あるいは投球時の痛み、引っかかり感や抜ける感じなど 外転外旋位で痛みが出ることが多い。Clunk test,crank testで引っかかり感、クリックが生じる
インピンジメント症候群 コッキング後期に肩の後上方に痛みがある 外転外旋位で痛みが生じる。水平外転を強くすると痛みが増強する。屈曲90度での内旋可動域が減少している事が多い。
前方不安定症 コッキング期に肩の前方に痛みがある 外転外旋位で痛みが生じる。Relocation testが陽性である
Bennett病変 無症状のものもある、コッキング期または減速期ないしフォロースルー期に肩後方が痛む 肩関節の後方に圧痛がある。仰臥位で外転外旋位を強制すると肩の後方に痛みを生じるが、relocation testは通常陰性である。屈曲90度での内旋可動域が減少している
リトルリーガーズショルダー 投球時に痛みが出るが痛みの出る投球相や痛みの部位は一定ではない事が多い 上腕骨大結節の下方や外側面に圧痛がある。回旋動作に抵抗すると痛みがある

治療としては、最初は投球を中止して患部を安静に保ちます。

上腕三頭筋の筋緊張や、肩周りの筋肉の筋緊張を取るために、手技療法を行なったりもします。

痛みが軽減してくれば、後下関節包に対するストレッチ運動や筋力強化訓練を行っていきます。

 

通常は保存療法にて、2~3ヶ月ほどで痛みは改善していきますが、3ヶ月を過ぎても痛みに改善がみられない場合や、骨棘が大きくなり神経などを圧迫してしまっているものは手術の適応となることもあります。

 

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参考

玉井和哉,真志取浩貴(2007):野球肩,最新整形外科学大系,第23巻,4章スポーツによる肩・上腕の障害・外傷,P133~P139.中山書店

 

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