マレットフィンガー(槌指)-指先の関節が伸びない・伸ばせない

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マレットフィンガー:槌指、伸筋腱断裂、剥離骨折、突き指

 

マレットフィンガー(mallet finger:槌指)は、損傷した時の指の形態がマレット(木槌)に似ていることからそう呼ばれています。

野球、バスケットボール、バレーボール、ドッヂボール、ソフトボールなどの球技により、指先が急激に曲げられたり指先からまっすぐに力が加わることで、指先の関節を伸ばす腱が切れたり、骨折をしたりして指先の関節(DIP関節)を伸ばし辛くなるのです。

 

マレットフィンガーの分類は

  • タイプ1:腱損傷(指先を伸ばす腱が切れたりする)
  • タイプ2:小骨片の剥離骨折(腱が切れずに腱が付いている場所の骨が剥がれる)
  • タイプ3:大きな骨片で関節面の三分の一以上を占めるものや大きな骨片で関節面の三分の一以上を占めるもので末節骨の掌側への亜脱臼を伴うもの(指先の骨の根元に力が加わり大きく欠けた状態)
  • タイプ4:骨端線損傷における槌指変形(子供の骨が成長する線の部分で指が折れ曲がった状態)となります。

 

マレットフィンガーの発生機序は

  • タイプ1、2:指を伸ばす力が入っている状態の時にDIP関節を屈曲させる力が加わることで発生。(屈曲損傷)
  • タイプ3:DIP関節に長軸方向への伸展外力が加わることで発生する。(伸展損傷)となります。

 

特徴

  • タイプ1,2:指先の伸展機構が破たんしているので指先を伸ばす力は弱くなるか無くなる。
  • タイプ3:DIP関節を伸ばす腱が付いている部分の骨片はずれているが、骨膜との連続性は保っているためにDIP関節は伸展は可能で、槌指変形も少なく関節内骨折として取り扱われる。
  • タイプ4:腱自体に損傷はない

 

見極めの目安としては

  • タイプ1,2:DIP関節に対して伸展抵抗運動を行ってもほとんど不可、或いは不可能。
  • タイプ3:DIP関節に伸展抵抗運動を行いある程度伸展可能な場合は、タイプ3のような大きな骨片であると推測できる。

 

症状

指先が伸びないという訴えで来院する事が多いです。

DIP関節背側が腫れたり、押さえると痛かったり、動かすと痛みが出ます。

マレットフィンガーは痛めた指の力で伸ばすのではなく、もう一方の手や人に伸ばしてもらうとDIP関節を伸ばすことが出来ます。(痛みで無理な場合もある)

 

治療

 

タイプ1,2の治療

ケガをしてすぐに治療を開始したものでない場合は完全伸展位を得られないことが多く、治療は早期に開始することが望ましいのですが、臨床ではタイプ1,2の場合で受傷後数か月経過したものでも保存療法の対象となることが多くなります。

固定は長期に及ぶために患者さんは治療への協力などの必要性を十分に理解をする必要があります。

固定をする時はアルミシーネやオルフィットという素材を用いて、MP関節を軽度屈曲位にして虫様筋によるDIP関節の伸展力が働かないようにします。

そしてPIP関節も一応軽度屈曲位にしてDIP関節は過伸展位(伸展位)にします。

固定具は大きすぎると何かに固定具を引っ掛けたり、横の指と当たったりするのでアルミシーネの場合は12号くらいが丁度いいです。

固定後は受傷後しばらく気をつけないとテーピングによる血行障害を起こしやすいので注意が必要です。

また、患者さまにも血行障害の見方や感覚の有無、しびれや痛みが出た時の対処法、お風呂や就寝時の過ごし方などをしっかりと伝える必要がります。

 

固定期間は原則4~6週間を基準としたのちに伸展力を見て必要であれば1~2週間の追加固定を行います。

タイプ1の腱損傷の場合は、固定除去後も2~3か月間ナイトスプリントを装着した方がいいです。

 

 

・タイプ3の治療

タイプ3で骨片の転位の少なく安定しているものは保存療法の対象となる場合もあり、シーネ固定をDIP関節伸展位か出来れば過伸展位で行いますが、この場合は骨片がよりよい位置で落ち着いているかレントゲンで確認します。(※過伸展位は受傷機転と同じ力が加わるために転位をしやすいです)

しかし固定期間中、骨片の転位が増大したり、掌側への亜脱臼を呈したりする場合は他の治療法に切り替える必要があります。

 

よってタイプ3の固定は特に固定具を着ける技術と、固定期間中のこまめなレントゲンチェックにより転位や基節骨の骨軸が掌側へ偏位していないかを確認する必要があります。

タイプ3の関節内骨折は8週間の長期固定のために屈曲制限を残しやすいというデメリットもあります。骨癒合は早くに仮骨形成が見られたりしてもやはり8週間は必要です。

骨片の関節面も正常に接触させることは難しいので、離開を残したままでの骨癒合となるために骨棘が出やすく、末節骨の骨軸が掌側にずれるので外見上マレット変形が残った状態に見えることも多いです。

 

・タイプ4の治療

保存療法が基本。

タイプ4は腱損傷はないので4週固定。ただしその後も2週は運動禁止としておいたほうが結果はいようです。

転位の大きいものや掌側亜脱臼のあるものは石黒法という術式での手術を行うことが多くなります。

 

当院では

マレットフィンガーだと判断した場合は、医療機関の受診をお勧めする場合と、医療機関でのレントゲンチェックをしながら当院にて施術を行う場合とがあります。

マレットフィンガーは早期の固定開始と、固定をしっかりと行うことが第一です。

当院の固定は固定具のずれによる肢位の変化、血がの流れが悪くなること、指が伸びなくなることを防ぐために考えられた固定法を行います。

その固定法はプロの治療家の方々にもセミナーにてお伝えしている固定法になります。

固定除去後は指の機能を出来るだけ取り戻せるようにしっかりとリハビリを行います。

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