大阪市住吉区長居西 藤田鍼灸整骨院
顎関節症:顎の痛み、口の開け閉めであごが痛い、口を大きく開けることが出来ない、あごを押さえると痛みが出る、物を食べるとあごが痛む、あごを動かすと音が鳴るなど
顎関節(がくかんせつしょう)とは
顎関節は、あごの骨である下顎骨の関節突起と、こめかみ辺りの骨である側頭骨の下の方にある関節窩という部分で構成される関節で、その間には関節円板という柔らかい繊維組織があります。
あごの関節は咀嚼筋という筋肉により、口を開いたり閉じたり横にずらしたりなどあごの骨を複雑に動かすことが出来ます。
(咀嚼筋=側頭筋、咬筋、外側翼突筋、内側翼突筋)
顎関節症とは
顎関節症とは、顎関節や咀嚼筋(そしゃくきん)に何らかの異常が起こり『口の開け閉めであごが痛い』『口が大きく開かない、開きづらくなる』『あごを動かすと音が鳴る』など症状が現われる状態です。
顎関節症の特徴
顎関節の症状を抱えている人に男女差はないと言われていますが、実際に医療機関に受診される方の多くは女性であり、その数は男性の2~4倍となっていうようです。
また、年齢は若い女性から中年の女性の方に多いです。
顎関節症の原因
原因としては、まだ不明な点が多く、さまざまな要因が組み合わさることで顎関節にかかる負担が大きくなり、その人の顎関節の耐久力を超えると症状が出るものと考えられています。
発症の要因としては以下のようなものが考えられます。
- かみ合わせの悪さ
- 精神的な緊張の持続(緊張や不安、気分の落ち込みなど)
- 日常生活の中での癖(頬杖など)
- 歯ぎしりやくいしばりなど
- 歯の状態により物を噛む位置が限定され、偏った噛み方をするなど
顎関節症になると
顎関節症になると、口の開け閉めであごが痛い、口が大きく開かない、開きづらくなる、あごを動かすと音が鳴るなどの問題が出てきます。
また、顎関節症は病態により4つに分類されます。
- Ⅰ型 咀嚼筋障害(そしゃくきんしょうがい)
口の開け閉めや食べ物を噛むときに下あごを動かす筋肉(咀嚼筋)の障害を主症状としたもの
- Ⅱ型 関節包・靭帯障害(かんせつほう・じんたいしょうがい)
がくかんせつを包む袋である関節包や、側頭骨と下顎骨をつなげるバンドの役割をする靭帯の障害を主症状としたもの
- Ⅲ型 関節円板障害(かんせつえんばんしょうがい)
側頭骨と下顎骨の間にあって骨をクッションし骨同士を適合させる役割をする関節円板の異常を主症状としたもの
- Ⅳ型 変形性関節症(へんけいせいかんせつしょう)
加齢によって自然に組織が劣化していく退行性病変による変形性関節症を主症状としたもの
顎関節症を疑うとき
口を開け閉めするときの状態、顎関節やその周囲にある咀嚼筋の痛み、顎関節を直接押さえた時の痛み、口を開閉する時のあごの動き、顎関節の腫れなどを確認しながら本人の痛みなどの訴えをもとに判断します。
画像検査を行う場合はレントゲン、CT、MRIなどを行い、他の疾患との鑑別、画像で見て取れる関節の変形や位置などの異常、関節円板のずれなどがないか確認します。
顎関節症になったら
顎関節症と言われたら、その状態に合わせた対処を行います。
一般的にはスプリント(マウスピースのように上もしくは下の歯列に被せるプラスチックの装置)で関節や咀嚼筋への負担の軽減を行います。
精神的なストレスが原因となっている場合は、カウンセリングや規則的な鎮痛剤の服用などが効果的なこともあります。
咀嚼筋の緊張を緩和するために、筋肉を緩めることも効果があります。
当院では
当院では、顎関節への負担の軽減や痛みの緩和、血行促進などを目的として咀嚼筋首や肩周りの筋緊張を緩めることなどを行います。
その他、痛みの緩和と筋緊張の調整にハイボルトやEMS、MCRなどの電療、鍼灸治療も行っています。
また、生活状況を詳しく伺うことで悪化の原因を排除し、開口と閉口の動きの矯正や適切な生活指導を行うことで、より回復しやすい状態を作ることも心がけています。
顎関節症かな?と感じていても、そのまま生活している方も多いかと思います。
しかし、顎関節症の発症や経過は生活習慣が大きく関わっていますので、正しい知識を持たずにそのままの状態で生活を続けていると症状が悪化していくことも十分に考えられます。
顎関節の痛みや動きが気になる方は、ぜひ当院にご相談ください!
大阪市住吉区長居西3-1-33
藤田鍼灸整骨院
06-6698-4568
参考文献
宮島 智房・甲斐 貞子・甲斐 裕之・田代 英雄(1992)『顎関節症における関連症状についての臨床的観察』日本顎関節学会雑誌 4巻 1号,107-121