大阪市住吉区長居西 藤田鍼灸整骨院
後脛骨筋腱炎:内くるぶし周囲の痛みや腫れ、ランニング時の足首の痛み、体重をかけると足首が痛む、長時間の立ち仕事で足首が痛むなど
後脛骨筋(こうけいこつきん)とは
後脛骨筋は、すねにある2本の骨の間(下腿骨間膜及び脛骨と腓骨の後面)から起こる筋肉で、内くるぶし(内果)の後ろでは腱となり、その内くるぶしの後ろでは滑液鞘(かつえきしょう)という刀の刀身を納める筒の様な鞘状の組織に包まれ保護されています。
そして内くるぶしの後ろを通過した後は、前方の足部に向かって方向を変えて進み、足底の骨に付いています。(舟状骨粗面やすべての楔状骨、第2~第4中足骨底に停止します)
後脛骨筋の役割は足の関節を下に向けたり内側に向けたりすることで、体重がかかった時には足首をぐらつかせない役割をして体を安定させたり、足を地面に着く時には着地による衝撃を和らげたりします。
また、後脛骨筋は土踏まずを作る役割の一部も担っていて、偏平足になる理由の一つには後脛骨筋自体の働きが悪くなっているケースも見受けられます。
後脛骨筋腱炎の特徴と原因
後脛骨筋炎はランナーや運動をする方に発症することが多い疾患です。
原因としては、歩行やランニングの着地時に足の裏が外に向くような、過度に足首が内側に倒れ込む動作を起こすことにより内果の後方を通る腱が引っ張られ起こります。(足の裏が外に向くと内果後方から足の裏が遠い位置となるために内果後方の腱が引っ張られる)
よって足先を開くと足首は内に倒れこみますから、後脛骨筋腱炎は足先を開いて走るランナーに起こりやすくなります。
また、偏平足や足関節周囲の筋肉の柔軟性や筋力不足、肥満の方や高齢の方、長時間の立ち仕事など、日ごろのケアや運動不足、老化や劣化、日常生活の負担の積み重ねによっても発症しますから発症理由の見極めはとても重要です。
後脛骨筋腱炎の症状
後脛骨筋腱炎になると、以下のような症状が出ます。
・着地時や体重をかけた時に、内果の後ろの腱に沿って痛みが出る。
・足の裏を外側に向けるようにストレッチすると腱が足底側に引っ張られ、つま先立ちをすると筋肉が上方に腱を引っ張るために痛みが出る。
・内果後方や下方、または周囲が腫れたり押すと痛む。
・足裏やふくらはぎ内側に張りを感じる。
後脛骨筋腱炎になったら
後脛骨筋腱炎の初期や運動後、足をよく使ったと感じた時は、出来れば安静やアイシングなどを行うことで腱の炎症を抑えます。
後脛骨筋腱は比較的表層にあるために、かぶれない程度に湿布を貼ることもおすすめです。
また、ご自身の足に合わせて作成する本当に意味のある足底板(インソール)やテーピングなどで、後脛骨筋にかかる負担を軽減することも有効です。
炎症が治まった後は足関節のストレッチや、硬くなっている筋肉を和らげる手技、筋力アップなどを行うことで再発を防ぎます。
後脛骨筋腱炎は痛みがあっても我慢できないほどではないことが多いので無理をしてしまいがちですが、何十キロもある体重がかかる腱であり慢性化してしまうと治るまでに時間がかかってしまいます。
また後脛骨筋が緊張した状態が続くと、脛骨に付着している部位が骨膜を引っ張ってシンスプリントを引き起こしたり、後脛骨筋の機能が低下して偏平足を引き起こしたりすることもあります。
内果周りに痛みを感じたり、ふくらはぎの張りが気になったりした方は早めに当院へご相談ください。
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