首の痛み、手のシビレなど、頚椎症性神経根炎(頚椎症性神経根症)の治療は大阪市住吉区長居の藤田鍼灸整骨院へお任せください!
首の骨(頚椎)は腰に比べてとても細く、その骨で頭を支えて人は常に動いています。
その頚椎は40歳以上になると軟骨(椎間板)が減ってきて、軟骨が減ってしまうと骨の変形が始まります。
そのために頚椎症性神経根炎は変形が始まるが活動性も高い40歳~50歳での発症が多くなります。
障害される神経はC7が一番多く、あとはC6,C8、C5の順番となります。
頚椎の神経は骨と骨の隙間から出ています。
その隙間に何らかの変化が起こると、そこから出る神経を障害しやすくなるのです。
首の神経が障害される理由としては
- 加齢とともに軟骨が減ってその隙間が狭くなる
- 椎間板ヘルニアによる障害
- 後縦靭帯骨化症による障害
- 頚椎の椎体のルシュカ関節(luschka radiculopathy)後方に骨の棘のようなものが出来る
これらの椎間孔が狭くなる要因に加えて頚椎の動きや頭の重さが頚椎にかかることなどにより神経根に刺激が加わり、炎症を起こすと言われています。
障害される神経と痛み、筋力低下、シビレ、知覚低下の出る場所としてはおおよそ以下の様になります。
痛みが出る場所 | 力が入れにくくなる場所と向き | シビレたり感覚が鈍くなる場所 | |
C2 | 後頭部
側頭部 |
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C3(C2,C3の間から出る神経) | 後頭部
目の奥 耳の後ろ |
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C4(C3,C4の間から出る神経) | 項部
肩甲骨上部 |
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C5(C4,C5の間から出る神経) | 肩甲骨上部
上腕外側 |
手を下にまっすぐに伸ばした状態から体の横方向に腕を上げて行くのがし辛い | |
C6(C5,C6の間から出る神経)
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肩甲骨上部
上肢外側 |
肘を曲げにくい
手首を返しにくい |
親指や人差し指がシビレたり感覚が鈍くなる |
C7(C6,C7の間から出る神経) | 肩甲骨の間
肩甲骨部 上肢の後ろ |
肘を伸ばしにくい
手首を曲げにくい |
中指がシビレたり感覚が鈍くなる |
C8(C7,Th1の間から出る神経) | 肩甲骨の間
肩甲骨部 上肢の内側 |
指を曲げにくい | 薬指や小指がシビレたり感覚が鈍くなる |
頚椎症性神経根炎は、慢性化すると首の痛みよりも神経症状の方が強い場合が多いのですが、はじめは首の痛みもよく感じます。
頚椎症性神経根炎になると
- 首や項部、肩甲骨の周囲や上肢への痛み
- 障害された神経が支配する場所の感覚が鈍くなる
- 特に斜め後ろに首を倒すと出る痛み
- 手のシビレ
- 午後から夕方にかけて痛みが強くなる
- 逆に首を斜め前に倒し痛い方の手を上げると痛みが和らぐ
などの特徴が出ます。
頚椎症性神経根炎は頚髄症や胸郭出口症候群または手根管症候群や肘部管症候群などの末梢神経障害と間違わないように丁寧に調べる必要があります。時にはデカルバン病やテニス肘、五十肩と間違っているケースも見受けられますので注意が必要です。
しかし、そのほとんどは画像に頼らなくても徒手検査や問診での判断が可能です。
それでも分かり辛い時にはレントゲンやMRIなどでみてもらいます。
頚椎症性神経根炎の施術は、まずは安静の時期や動かしても良い動き悪い動き、仕事の取り組み方など必要な生活改善を行います。
時には頚椎カラーという頚椎のコルセットを使いますが、締め付けて腰の腹圧を高める意味の多きい通常の腰のコルセット、分離症や圧迫骨折などに用いる腰椎を固定するためのダーメンコルセットとは少し意味が違います。頚椎のコルセットは、ある程度の運動制限とともに顎のラインをコルセットの上に乗せることで頭の重さを支えることと、頚椎への負担の掛かり方を変えるのが目的となります。
そして、頚椎にかかる頭の重さや頚椎の姿勢など、頚椎にかかる負担を減らす様な施術を行うとよく回復します。
頚椎はデリケートです。頚椎症性神経根炎に限らず首の施術はとくに丁寧に行う必要があります。
お近くの専門家に詳しく施術方法の説明を伺ってから施術を受けられることをおすすめします。
大阪市 住吉区 長居4-5-18
藤田 鍼灸 整骨院
06-6698-4568
参考文献
川上 守:(2007)『頚椎症性神経根症』最新整形外科学大系,第11巻頚椎・胸椎,7章,変性疾患,P288~291.中山書店