誰でも熱中症になってしまう危険性があります。熱中症に対する正しい知識をもって予防と対処が出来るようにしておきましょう!
人の体の中では常に熱を作り出しているのですが、自律神経を介して血流や発汗を調節し、適度な体温を保つための体温調整機能も備わっています。
しかし、気温や湿度が高い、風が当たらない、日差しが強いなどの環境下で体温が上昇することにより体温調整機能に乱れが生じることがあるのです。そうして体内の熱を体外へと放出できなくなり様々な障害を起こすことを熱中症といいます。
以下のような症状が出たら、熱中症にかかっている危険性があるために注意が必要です。
熱中症の危険信号
- めまいや顔のほてり
めまいや立ちくらみ、顔がほてるなどの症状が出たら、熱中症のサインです。
一時的に意識が遠のいたり、腹痛などの症状が出る場合もあります。
- 筋肉痛や筋肉のけいれん
「こむら返り」と呼ばれる、手足の筋肉がつるなどの症状が出る場合があります。
筋肉がピクピクとけいれんしたり、硬くなることもあります。
- 体のだるさや吐き気
体がぐったりし、力が入らない。吐き気やおう吐、頭痛などを伴う場合もあります
- 汗のかきかたがおかしい
拭いても拭いても汗がでる。もしくはまったく汗をかいていないなど、汗のかきかたに異常がある場合には、熱中症にかかっている危険性があります。
- 体温が高い、皮膚の異常
体温が高くて皮膚を触るととても熱い、皮膚が赤く乾いているなどの症状も熱中症のサインです。
- 呼びかけに反応しない、まっすぐ歩けない
声をかけても反応しなかったり、おかしな返答をする。または、体がガクガクとひきつけを起こしたり、まっすぐ歩けないなどの異常があるときは、重度の熱中症にかかっています。
こうした症状は、身体の水分と塩分が失われ、末梢の血液循環が悪くなり、極度の脱水症状に向かうことで現れてきます。進行すると多機能不全を起こし、死に至ることもあります。
このような症状が出ないよう、日頃から熱中症の予防・対策をしっかりとおこないましょう。
熱中症の予防法
- エアコンや扇風機を上手に使い暑さを避ける(あたりまえですが重要です!)
- こまめに電解質の入ったスポーツドリンクなどを補給する(水のみでは防げないことも!)
- 体調や体質、生活習慣に気を配る(体調を崩さない!)
- スポーツを行う場合には、責任者が全員の健康状態、欠食の有無を確認し、定期的に水分補給を行う。
また、工事現場や運動場、体育館、家庭の風呂場、密閉度の高いビルの最上階などは、熱中症を起こしやすい場所といえますので特に注意しましょう。
熱中症になってしまった場合の状態と応急処置
熱中症には、以下の3段階があります。
- 重症度Ⅰ(熱痙攣、熱失神)
ふくらはぎなど、下肢の筋肉がこむら返りを起こし、痛みを伴う。
脳への血流が瞬間的に不十分になり、立ちくらみを起こす。
- 重症度Ⅱ(熱疲労)
「強いのどの渇き」「体に力が入らない」「ぐったりする」「気分の不快・吐き気・嘔吐」「不安感」「目が回る」「頭痛」など。
- 重症度Ⅲ(熱射病)
「気を失う」「呼びかけや刺激に対する反応がおかしい」「応えない」「手が震える」「身体がひきつける」「まっすぐに歩けない・走れない」「手足が動かない」など。
熱中症を疑ったら早めの処置が何より大切です。重症度Ⅰの段階であれば涼しいところで休み、スポーツドリンクを飲ませることで回復しますが、重症度Ⅲならば、迷わず救急車を呼ぶだけでなく、到着までの間、身体に水をかけてうちわで扇いだり、首の周辺の大動脈に氷をあてるなど、ともかく身体を冷やす処置をすることが大切です。また、意識がなかったり、嘔吐している場合は水を飲ませないようにしましょう。
熱中症は、屋外だけなく、屋内でも起こります。また、高齢者や幼児は、日常生活でも脱水症状になりやすく、熱中症を起こしやすいため注意してください。朝食をしっかりとること、スポーツ前と途中の水分補給は特に重要です。
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藤田鍼灸整骨院
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