長胸神経麻痺:肩甲骨が浮き上がる 腕を上げれないなどのご相談は大阪市住吉区長居の藤田鍼灸整骨院へお越しください!
長胸神経は、脊髄のから枝分かれし、鎖骨の下を通って、胸の側面を下りていきます。
そして、その部分にある前鋸筋といわれる筋肉を支配しています。
この前鋸筋は、肋骨の前側面から肩甲骨についていて、肩甲骨を体幹に引き寄せて安定させる作用があります。
長胸神経が麻痺すると前鋸筋が正常に働かず、肩甲骨がうまく動かずに肩甲骨の内側が浮き上がってしまいます。
これの状態を「翼状肩甲」といいます。
長胸筋麻痺が起こる原因としてはリュックサック麻痺が有名ですが、スポーツなどで長胸筋が伸張される事によっても起こります。
症状としては、腕を前方に上げてくると、うまく上げられず肩甲骨の内側が浮き上がってきます。(翼状肩甲)
重症例では、腕を上げる動きが出来なくなってしまうこともあります。
ただし、翼状肩甲は肩甲骨の固定性が落ちているための症状ですから、僧帽筋の麻痺などによっても引き起こされるので鑑別が必要です。
治療の基本は患部にかかる負担や原因を取り除いて、自然回復を待つことになります。
完全に切れてしまっているなど、よほどの重度損傷でない限りは、神経麻痺は自然に回復していきます。
回復には個人差があり、すぐに回復する場合もあれば、回復までに1年以上時間を要する場合もあります。
その間も、肩甲骨や肩周りの筋力強化などを行うことが必要です。
肩を動かしにくい、腕を上げにくい、肩甲骨が浮き出てきたなどを感じる場合は疑うべき疾患の一つになります。
お心当たりのある方は、お近くの専門家にみてもらい、適切なアドバイスを受けられることをおすすめします。
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参考文献
落合直之:長胸神経麻痺,最新整形外科大系,第22巻抹消神経疾患 筋疾患 循環障害,第3章末梢神経麻痺(絞扼性神経障害),53-55.中山書店、1999
北村貴弘・三浦祐正・窪田秀明・岩本幸英:当科における翼状肩甲症例の検討,整形外科と災害外科,47:(4)1147-1149, 1998. 1147