第5中足骨基部骨折(下駄履き骨折)-足の外側の骨折

第5中足骨基部骨折(下駄履き骨折):足の外側小趾側の強い痛みや腫れ、捻挫後の長引く足の外側の痛みなど骨折の初期対応やリハビリは大阪市住吉区長居の藤田鍼灸整骨院にお任せください!

 

第5中足骨基部骨折は、足の甲の外側、小指の先と踵の後ろの中間くらいの位置(下駄の鼻緒の部分)に起こる骨折で、この骨折がその昔、下駄を履いていて足を捻った時に発生しやすかったため、下駄履き骨折ともいわれています。

下駄履き骨折とよく似た部位の骨折にジョーンズ骨折と呼ばれる骨折がありますが、ジョーンズ骨折は下駄履き骨折よりやや前方の、骨の細い血行の悪い部分の骨折です。また、ジョーンズ骨折は基本的に疲労骨折でsyが、下駄履き骨折は足部をひねることなどの、何らかの力が加わることで発生する外傷性の骨折です。ジョーンズ骨折は治る期間も長くかかり、手術になる確率も全く違いますから、この二つの骨折の見極めは重要です。

 

下駄履き骨折の発生のメカニズムとしては、足の裏が内側を向くような内返しに足をひねり、足先の方へ体重がかかってしまうと、前足部の一番外側にある第五中足骨の基部の部分が骨折してしまいます。詳しくは、足をひねった際に体重がのることで第5中足骨基部にかかる捻転力と、第5中足骨基部に付着している短腓骨筋腱が引き伸ばされて牽引力が加わることにより起こります。

 

症状としては、受傷直後から強い痛みと腫れが起こります。特に足の外側に強い痛みと腫れが見られ、普通に足を着いて歩けないこともあります。

 

下駄履き骨折の場合、痛みの強さにより異なりますが、ギプス固定や足底板にて患部への負担を軽減する事を主とした治療で回復可能ですが、骨折部が不安定な場合や骨折部のズレが大きな場合は手術になることもあります。

 

まれにですが第5中足骨基部骨折は、主に足関節の捻挫により起こるため、ただの捻挫として処置され見逃されてしまうケースもあります。

 

足関節の捻挫は、日常で起こりやすい怪我の一つですが、痛みや腫れが強い場合や、足の外側の痛みが長引くような時はこういった骨折も疑われます。

 

参考文献

多治見 新造・徳永 純一・小林 晶・福元 敬二郎・王 享弘・吉本 隆昌・井上 善博・和田 研(1987)『第5中足骨基部骨折の治療成績―手術例と保存例の対比―』整形外科と災害外科 第35巻4号,1336-1338

 

新井 恒雄・鈴木 陽介・菅原 吉隆・中藤 善次郎・穂坂 邦大・中橋 昌弘(2007)『第5中足骨基部骨折に対するテーピング誘導による保存療法の効果』第26回関東甲信越ブロック理学療法士学会抄録集

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