大阪市住吉区長居西藤田鍼灸整骨院
腋窩神経麻痺:腕を上げづらい・肩の外側の感覚が鈍いなど
腋窩神経とは
人の〝せぼね〟である脊椎(せきつい)からは、筋肉を動かしたり皮膚の感覚を脳へ伝えたりする脊髄神経(せきずいしんけい)が左右に出ています。
その脊髄神経のうち、首の脊椎である頚椎ら出る8対は頚神経(けいしんけい)と呼ばれ、頚椎から出た頚神経は枝分かれしたり、分かれた枝が別の枝と合流したりしながら頚神経叢(けいしんけいそう)や腕神経叢(わんしんけいそう)という木の根っこのような神経の集まりを作ります。
腋窩神経とは主に、第5第6頚神経から出た神経が腕神経叢となり、そこから後束を経て枝分かれした神経で作られています。
その腋窩神経は、後上腕動脈とともに、上腕骨内縁、上腕三頭筋長頭、小円筋、大円筋で作られるクワドリラテラルスペース(Quadrilateral space)という筋肉の隙間から身体の前面より後方へと通り抜けます。
そして腋窩神経は、小円筋に枝を出したのちに三角筋を動かす枝と肩の外側の皮膚の感覚を司る上外側上腕皮神経になります。
腋窩神経麻痺とは
腋窩神経麻痺は、クワドリラテラルスペースで腋窩神経が圧迫されたり筋肉に腋窩神経が締め付けられたりすることで起こります。
腋窩神経麻痺の原因
圧迫や締め付けられる原因としては、肩を打つなどの外傷にてクワドリラテラルスペース部分に発生した内出血による圧迫や、松葉づえをつく時に、わきの部分で体重を支えることにより起こる圧迫、その他、何らかの原因により筋肉が硬くなることによる圧迫や締め付けなどがあります。
このように多くは腋窩神経が圧迫や締め付けを受けることで腋窩神経麻痺は起こりますが、まれに肩関節脱臼などの外傷により起こることもあります。
腋窩神経麻痺が発生すると
腋下神経は、三角筋を支配しているため、麻痺が起こると上腕を体の横方向へ上げる外転運動と腕を外側に捻る外旋運動が困難になり、三角筋が萎縮してしまうこともあります。
また、肩の外側の感覚が低下したりします。
腋窩神経麻痺を疑うときは
どのような状況で麻痺が発生したのかを確認し、肩外側を触れてみた時の感覚が鈍っていないか、腕を身体の外側に上げたり外側に捻ったりすることが出来るか、三角筋の萎縮がないかなどを見ることで判断をしていきます。
また筋電図検査という神経がどの程度通っているかを見ることが出来る検査を行なったり、腱板断裂などの合併の有無を確認するためにMRIやエコー検査などを行なったりすることもあります。
リハビリとしては
リハビリとしては、三角筋の萎縮により落ちてしまった筋力を回復させるための運動を行っていきます。
また、クワドリラテラルスペースを構成する筋肉の筋緊張が強い時などは、手技を用いて筋緊張を緩めていくことも有効です。
腋下神経麻痺は、問題がなければ2~3ヶ月経過で回復していくことが多いです。
スポーツで肩をよく使う方や肩を強打した方などで、腕が上がらない、肩の外側の感覚がおかしいなどの症状がある場合は、腋窩神経麻痺の可能性もあります。そのような時は、腱板を痛めた場合や肩関節脱臼などの合併も合わせて考えなければいけません。
肩や腕に異常を感じた方は、ぜひ当院にご相談ください!
大阪市住吉区長居西3-1-33
藤田鍼灸整骨院
06-6698-4568
参考文献
名越 充・橋詰 博行(2003)『腋窩神経麻痺を伴った肩腱板断裂の治療』肩関節 27巻 2号,279-282
菅原 誠・荻野 利彦・三浪 明男・福田 公孝・中里 哲夫(1986)『スポーツによる腋窩神経麻痺 肩関節痛との関連について』肩関節 10巻 1号,68-71
落合直之(2007)『腋窩神経麻痺』最新整形外科学大系,第22巻,3章,末梢神経麻痺.P56-59.(中山書店)