大阪市住吉区藤田鍼灸整骨院
シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎):走るとすねが痛む、運動後にすねの内側が痛くなる、運動中にすねの内側が痛くなる、すねの内側の痛みでスポーツや日常生活に支障がでるなど
シンスプリントとは
シンスプリントは脛骨過労性骨膜炎ともいわれ、走ることの多いスポーツをされている人の下腿障害の約60%を占めるとも言われる下腿の慢性スポーツ障害の一つです。
特に、マラソン選手や陸上競技のランナーなどに多くみられますが、クラブや体育などで急激に走る量が増える中学生になった頃にも起こります。
シンスプリントになると
シンスプリントになると、初期には走りだした時にすねの骨(脛骨)の中央から下の内側縁に痛みを感じ、走っていると痛みは消失し、走り終わると再び痛みを感じることが多くいです。
また、この頃は押してみてもどこが痛いのか分かりづらいこともよくあります。
悪化してくると走っている間や、脛骨の内側縁を押した時にも痛みが出るようになり、時には生活に支障を来すこともあります。
シンスプリントになる理由
ランニングやジャンプ動作を繰り返すことにより、足で地面をける時に使う筋肉(ヒラメ筋・後脛骨筋・長趾屈筋など)が反復的に伸張して、付着部にストレスがかかることにより骨膜に炎症が発生するとされています。
シンスプリントになりやすい誘因としては
- トレーニング内容
ランニングの量や距離の急激な変化、長時間の練習、ランニング中の急激なスピードの変化など
- 筋肉・腱
ヒラメ筋、長趾屈筋、後脛骨筋などの筋力や柔軟性がなくなること
足関節背屈筋や底屈筋、母趾の背屈筋や底屈筋の動かせる範囲が悪くなることなど
(つま先立ちになった時、ヒラメ筋は収縮していることになり、その時にシンスプリントの痛みが再現できることも多いので、ヒラメ筋がシンスプリントにかかわっていることが考えられます。さらに下腿内側後縁の脛骨が起始部となる長趾屈筋と後脛骨筋の柔軟性もかかわりは大きいと考えられています。
中でも、後脛骨筋の筋緊張が強く硬くなってしまっていると発生しやすいとされています)
- 身体的要因
足の裏が外側に向くような形で足の裏の内側を中心に地面に足をつけるような回内足や扁平足、脛骨の内反など
- 靴や練習場所など足部の衝撃緩衝力の低下
かかとのすり減った靴やクッション性の悪い靴、硬いグランドや路面、不整地など
シンスプリントを疑うとき
痛みを感じる状況や運動量や休息の取り方などを詳しく聞くことによりシンスプリントを疑います。
さらに足関節の角度や押して痛みのある部位、どの筋肉を使えば痛みを感じるのかなどを詳しく聞きます。
痛みが長引く場合や、疲労骨折を疑う場合はMRI検査などが必要です。
シンスプリントになった場合
練習の軽減や練習後のアイシング、ストレッチなどを行っていきます。
痛みが強い時は練習を中止し、アイシングや消炎鎮痛などで炎症を抑えます。
練習場所の改善や靴の改善、偏平足に対して足底板(インソール)なども並行して行っていくと効果的です。
当院では
ウォーミングアップやクールダウンにっ時間をかけてもらうなどの日常生活の改善や、足の指や足首のストレッチ、硬くなった下腿の筋肉に手技を加えたり、練習後のアイシング等を行なったりして回復を図ります。
また、足底板を用いて足にかかる負荷を軽くしたり、アーチパッドやテーピングなどで土踏まずを補助したりすることも行っていきます。
そしてヒラメ筋、後脛骨筋のストレッチや、足部の筋肉、下腿の筋肉などの筋力強化を行います。
どの様な障害でも回復への最短ルートは原因を取り除くことです。
よって痛めてしまった原因を見つけてそれを取り除く、あるいはそれを考慮した上での対策が出来れば、最短での回復が可能であり再発の予防をすることもできます。
スポーツをされていて、足に何らかの痛みや不安を感じられる方は、ぜひ当院へご相談ください。
大阪市住吉区長居4-5-18
藤田鍼灸整骨院
06-6698-4568
参考文献
佐伯 純弥・長谷川 聡・中村 雅俊・中尾 彩佳・庄司 真・藤田 康介・簗瀬 康・市橋 則明(2016)『シンスプリントと関連するのはどの筋か せん断波エラストグラフィーによる検討』第51回日本理学療法学術大会 抄録集