大阪市住吉区長居藤田鍼灸整骨院
頚椎椎間関節症:首の痛み、首のこり感、肩の痛み、肩こり感、背中の痛み、背中のこり感など
頚椎とは
頚椎は重い頭を支えながら顔や頭を様々な方向へと動かし、脊髄を中に通して外部の刺激から守っています。
人の身体は関節部分で動くことが出来るのですが、頚椎は7つの椎骨が上下に重なり、それぞれの重なりが少しずつ動くことで頚椎全体としての動きとなります。
その重なりの前方は椎間板によって上下の椎体がつながり、後方は左右一対の椎間関節によってつながっています。
椎間板とは
椎間板の中心は80%が水分で出来ている髄核というゲル状のクッションで、その周りには線維性の軟骨で出来た線維輪があり、さらにその前後は前縦靭帯と後従靭帯で補強されています。
椎間板は頚椎を動かす方向によりその形を変え、髄核は椎間板の中を移動します。
- 椎間板の役割
上下の椎体と協力に結合することで上下の椎骨をつなぎ止め、椎骨のズレを防ぐ役割
椎骨同士がぶつからないようにするクッションとしての役割
その形を変えることで頚椎の運動を可能にする役割
椎間関節とは
椎間関節は上の椎骨の下関節突起と下の椎骨の上関節突起で作られる滑膜関節です。
椎間関節の関節面はガラス様軟骨で出来ており、それを関節包と靭帯が覆います。
- 椎間関節の役割
頚部脊柱管の後方を構成し、脊髄を守る役割
首を前後左右に倒したり顔を左右に向けたりする役割
左右に顔を向ける運動の約6割は1番上にある環椎と2番目の軸椎で行われます。
頚椎にかかる負荷を前部の椎間板とともに支えます。
頚椎椎間関節症とは
頚椎の椎間関節が捻挫や炎症、加齢などにより変性し、それにより痛みなどの症状を出すが、脊髄や神経根を圧迫している症状が出ていないものを頚椎椎間関節症といいます。
また椎間板が痛み、薄くなるにつれ椎骨間が接近するために椎間関節の負荷が大きくなり傷みやすくなります。
椎間関節症は、椎間関節に痛み止めの注射を行うことで痛みが緩和されたことから提唱された疾患です。
椎間関節症では、レントゲンで年齢相応の骨の変化が椎間関節に認められ、その変化は第 5、6、7 頚椎に強く、椎間板の間隔も狭くなっていることがほとんどです。
椎間関節には、日常的に上下からの負荷がかかっていますから、そこにさらなるストレスが加わることが多くなると次第に椎間関節症へと進むことになります。
症状としては
頚の痛みや運動痛、痛んだ椎間関節が元となり周囲に広がる関連痛などです。
関連痛は痛めている椎間関節により症状の出る場所は違ってきますが、後頭部や頚、肩、背中にかけての範囲で症状が出ます。
椎間関節症は、しびれ・感覚鈍麻・筋力低下・反射低下など(神経学的所見)は伴いません。
椎間関節症の治療は
椎間関節症を疑う場合は、レントゲンで関節の変形などを確認し、傷んだ関節へのブロック注射を行います。
椎間関節症では、椎間関節ブロックを行うことで直後より痛みが緩和してくる場合が多いです。
しかし痛みが緩和したからといって、痛んだ椎間関節が回復したわけではありません。
同じ様に椎間関節に負担がかかれば痛みが再発し、それを繰り返すことになります。
よって椎間関節に負荷がかからないようにすることが必要です。
椎間関節への負担を軽くするためには、頚回りの筋肉を柔らかくしてしっかりと支えられる状態にしていくことが重要になります。
また、普段の姿勢など生活習慣を見直し過剰な負担を軽減することも必要です。
当院では、手技により硬くなっている筋肉を緩め頚椎への負担を減らし、正しい生活指導を行い、症状を改善させていきます。
椎間関節症でお悩みの方は当院にぜひご相談ください!
大阪市住吉区長居4-5-18
藤田鍼灸整骨院
06-6698-4568
参考文献
福井 晴偉・大瀬戸 清茂・塩谷 正弘・有村 聡美・大野 健次・唐澤 秀武・長沼 芳和・湯田 康正・羽尻 裕美・小澤 みどり(1996)『頚椎椎間関節性疼痛の分析』PAIN RESEARCH 11巻 1号,29-34