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遠位上腕二頭筋腱部分断裂-肘関節前面の痛み、重たい物を持つと肘が痛む、曲げ伸ばしすると肘が痛むなど
上腕二頭筋とは
上腕二頭筋とは、上腕の前面にあるいわゆる力こぶを作る筋肉のことです。
上腕二頭筋は肘を曲げたり(屈曲)、肘を90度に曲げて親指を真上に向けた状態から手のひらが上を向くように前腕を外側に捻ります。(回外)
上腕二頭筋は二頭筋という名前の通り、筋肉の上部が長頭と短頭という二つの筋肉の束に分かれています。
長頭は肩甲骨関節上結節から始まり上腕骨頭の前面(結節間溝)を通り、短頭は肩甲骨の烏口突起から起こり上腕前面やや内側を通ります。
そして長頭と短頭は上腕中央部で合流したのちに再び肘関節付近で長頭と短頭に分かれ、長頭は橈骨粗面に短頭は前腕骨間膜に付着します。
遠位上腕二頭筋腱部分断裂とは
その上腕二頭筋の遠位付着部で部分的な断裂が起こり痛みや違和感を生じるものを、遠位上腕二頭筋部腱分断裂といいます。
遠位上腕二頭筋腱部分断裂になる原因としては
肘の曲げ伸ばしを繰り返したり、重いものを持ったりした時にかかる付着部への負荷により発生します。
荷物を運んだり上げ下ろしたりをする仕事や、スポーツではテニスや剣道など同じ動作を繰り返すことが多い競技に見られますが非常に稀な疾患です。
遠位上腕二頭筋腱部分断裂になると
肘の曲げ伸ばし時の肘の前面部分の痛みや違和感、圧痛などがみられます。
また、動かす範囲が狭くはならなくて肘の屈曲や回外をする筋力は低下することもあります。
抵抗(負荷)をかけた状態で肘を曲げたり、肘を曲げた状態で前腕を外に捻ったりすることにより、痛みの再現性がみられます。
遠位上腕二頭筋腱の部分断裂を確認するテストとしては
Biceps crease interval
biceps squeeze test
などがありますが、上腕二頭筋筋腹を圧迫して回外運動を誘発することで完全に断裂をしていないかを確認するbiceps squeeze testは有用です。
遠位上腕二頭筋腱部分断裂を回復させるには
基本的には使いすぎにより起こる疾患なので、まずは痛みを出している原因(動作など)を確認し、負担のかかる頻度を減らすなどして安静を保つようにします。
それでも回復しないときや、痛みが強い時などは手術が選択されます。
繰り返し動作による肘関節周辺の痛みには様々な原因のものがあります。
動かすと痛い、力を入れると痛いなどの症状がある方は、ぜひ一度当院へご相談ください。
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藤田鍼灸整骨院
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参考文献
筒井 求・伊藤 岳史・花村 浩克(2006)「遠位上腕二頭筋腱部分断裂の1例」日本肘関節学会雑誌vol23,p31~34