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肩関節不安定症-肩が痛い、肩が抜けそうになる、肩の重だるさ、脱臼など
肩関節は
鎖骨、肩甲骨、上腕骨頭構成され、腕の骨の一番上の部分の丸くなっているところ(上腕骨頭)と肩甲骨の外側にある小さなお皿のような部分(関節窩)で作られる球関節です。人間のすべての関節(31関節)の中で動かせる範囲が最も広い関節です。
肩甲骨関節窩の形態や、関節包、関節唇、関節上腕靭帯、上腕二頭筋長頭筋腱、腱板(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)といった周囲の軟部組織により補強され安定性を高めています。
この肩の関節部分で安定感が損なわれ肩関節がゆるい状態になってしまっていることを、肩関節不安定症といいます。
肩関節不安定症の分類
肩関節不安定症は外傷により起こる不安定症と、非外傷の不安定症に分類されます。
外傷性肩関節不安定症
スポーツでの接触や転倒、転落などにより脱臼や亜脱臼を起こした時に、関節唇や靭帯、関節包が損傷されて関節の安定性が損なわれたもの。
非外傷性肩関節不安定症
外傷とは関係なく、関節包や靭帯などの軟部組織が先天的または後天的に緩くなっていて、肩関節部分で安定性がなくなり不安定になっている状態。
非外傷性肩関節不安定症は、肩関節疾患の中の3~4%で、10~20歳代の女性に多い傾向があります。
原因ははっきりしていませんが、全身の関節弛緩、肩関節の形成不全など、構造的な問題または肩周りの筋力低下などが考えられます。
また、非外傷性肩関節不安定症は、その状態により以下の4つの病態に分類されます。
1)動揺性肩関節
肩関節に多方向にわたる不安定性があり、全身疾患や発症に関して明らかな外傷が関与していないもの。(非外傷性肩関節不安定症の76.3%を占めるそうです)
2)随意性脱臼
脱臼あるいは亜脱臼を本人の意思によりさせることができるもの。(非外傷性肩関節不安定症の12.7%を占めるそうです)
3)習慣性脱臼
本人の意思にかかわらず特定の肩関節姿位で脱臼あるいは亜脱臼をおこすもの。もっとも多いのは80~100度前方に腕を上げた肢位で後方亜脱臼を起こすタイプです。(非外傷性肩関節不安定症の10.4%を占めるそうです)
4)持続性肩関節亜脱臼
肩関節は常に前方亜脱臼位をとっていて、徒手整復は可能であるが整復位の保持ができないもの。(非外傷性肩関節不安定症のわずか0.6%)
肩関節不安定症になると
普段は何も感じないこともありますが、スポーツ時や重たい物を持って負担がかかったときなどに、肩の痛みやだるさ、抜けそうな感じが出てきます。
スポーツ時や寝返りを打った際などに、肩が外れてしまうこともあります。
肩関節不安定症を疑うときは
先ずはどのような状態になると肩の不安定感や脱臼感、痛みを感じるのかを詳しく聞きます。
そして、
腕を身体の真横へ水平になるまで上げ、肘を90度に曲げ指先が上を向くような状態からボールを投げるように腕を後ろへ引くと脱臼しそうな感覚があるかどうか。
力を抜いた状態の腕を真下に引いたりすると肩甲骨の先端と上腕の頂上との間に明らかな隙間が出来るかどうか。
などの徒手検査を行います。
そして、肩関節不安定症を疑い必要であればレントゲン撮影、CTやMRIなどの画像診断が行われます。
レントゲン撮影の際は、両手に重りを持って肩関節を撮影することにより、肩関節の緩さがよく分かります。
CTは骨の状態確認、MRIは軟部組織損傷の有無の確認に適しています。
肩関節不安定症を回復させるには
疼痛や脱臼または亜脱臼による日常生活動作やスポーツ活動の障害が著明でなければ、少なくとも1年くらいは保存療法にて経過を観察していきます。
保存療法では、肩関節安定性改善のために腱板を構成する筋肉を中心とした筋力強化や日常生活動作の指導、スポーツ活動での注意や指導などを行っていきます。
十分な経過観察を行った後に痛みなどの症状、生活上の苦痛の改善が期待できないような場合や、軟部組織の損傷が大きく反復性脱臼のように何度も脱臼を繰り返してしまう場合には、手術療法が適応されます。
肩関節不安定症は、原因により治療法が異なってきます。
不安定感はどこからきているのかをしっかりと見極め治療に当たることが重要です。
肩関節脱臼を起こしてしまったり、原因がないのに肩に不安定性を感じたりする方は、ぜひ一度当院へご相談ください。
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藤田鍼灸整骨院
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