突発性大腿骨頭壊死症:急に始まる股関節の痛み、跛行など
突発性大腿骨頭壊死症とは
大腿骨頭の一部が、血流の低下により壊死に至るもので、脱臼や骨折などの明らかな原因がある場合は含まれません。
大腿骨頭という部位は、身体の中でも比較的血管が少ない場所なので、血流障害による骨の壊死が起こりやすいのです。
大腿骨頭壊死症の特徴は
30~50歳代の男性に多くみられます。
男性ではアルコール多飲、女性ではステロイド(副腎皮質ホルモン)剤の服用、たばこも関係すると言われています。
症状としては
骨壊死した部分が圧潰することにより、急に始まる股関節の痛みや跛行などです。
初期の痛みは安静により2~3週で消失することが多いです。
しかし再び痛みが出現したときには、大腿骨頭の圧潰が進行していることがほとんどです。
大腿骨頭壊死症を疑う時は
問診、レントゲンやCT、MRIの画像などにて判断をしていきます。
それらをよく観察し、初期なら単純性股関節炎、進行した状態の時は臼蓋形成不全や股関節インピンジメント、股関節唇損傷、関節リウマチなどとの見極めを行います。
大腿骨頭壊死症の治療は
保存療法と手術療法があり、年齢、内科的合併症、仕事、活動性、片側性か両側性か、壊死の大きさや位置などを考慮した上で選択されます。
突発性大腿骨頭壊死症を予防するには
普段からお酒の飲み過ぎや、たばこの吸いすぎに気を付ける、ステロイド剤の使用に注意するなどがあります。
また、大腿骨頭に骨壊死が発生した場合、骨壊死部が圧潰しないように、股関節の負荷をできるだけかけないようにすることが大事です。
杖による免荷や、長距離歩行や階段昇降の制限、重たい物の持ち運び禁止などの生活指導も必要です。
急な股関節の痛みを感じた場合は、このような疾患が隠れているかもしれません。
特にお酒をよく飲まれる方やステロイド剤を使用されている方で、気になる症状が現われたら、早急にお近くの専門家にご相談ください。
大阪市住吉区長居4-5-18
藤田鍼灸整骨院
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