前骨間神経麻痺：親指の付け根（ＭＰ関節）とその先の関節（ＩＰ関節）、人差し指の一番先（ＤＩＰ関節）の関節が曲げられない、肘を曲げた状態で腕を内側に捻れないなどのご相談は大阪市住吉区長居の藤田鍼灸整骨院へ！
前骨間神経は、肘の下のあたりで正中神経から分岐し、母指(親指)のＭＰ関節とＩＰ関節、示指のＤＩＰ関節を動かす筋肉に枝を出し支配します。
さらに末梢では方形回内筋にも枝を出しています。
前骨間神経は運動にかかわる神経なので麻痺が起きても、しびれなどの知覚の問題は出てきません。
麻痺が起きた際には、母指と示指で丸を作らせるPerfectOテストを行うと、きれいな丸にはならずに涙のしずくに似た形になってしまいます。（tear drop outline）
また、こぶしを握りこむようにしてみても、母指や示指が曲げられないのでしっかり握り込むことが出来ません。
さらに方形回内筋に麻痺が起きると、肘を曲げた状態で腕を内側に捻ることが出来なくなります。
前骨間神経麻痺は肘や前腕において骨の近くを通過するため、腫瘍による圧迫や上腕骨顆上骨折（肘のすぐ上の骨折）などによって麻痺が出ることがあります。それ以外では、何等かに締め付けられたり炎症を起こしたりする場合や、砂時計状の神経のくびれが出来て障害が出ると考えられています。しかし、それらは原因が明確でないために特発性前骨間神経麻痺、前骨間神経症候群と呼ばれていて発症前には肘から前腕にかけて急激な焼ける様な痛みを出すことが多いようです。
治療としては、まずは保存的療法にて経過をみていきます。
2～3ヶ月経過しても回復の兆しがみられないものに対しては手術を考えていきますが、12か月を超えると手術成績が落ちるために、それまでには手術を行うべきだという報告もあります。
手の動きやシビレ痛みのご相談は
藤田鍼灸整骨院にぜひご相談ください！
06-6698-4568
参考文献
田中啓之，川端秀彦(1999)『前骨間神経麻痺』最新整形外科大系，第22巻抹消神経疾患 筋疾患 循環障害，第3章末梢神経麻痺（絞扼性神経障害），85-88．中山書店店．
今村宏太郎，伊藤信之，長谷芳文，平野英二（1993）『前骨間神経麻痺と後骨間神経麻痺の発生原因の検討』整形外科と災害外科，1216 42:(3)1216－1220．
