母指CM関節症-親指の付け根の痛み

親指の付け根の痛み、つまみ動作で親指が痛む、ビンの蓋を空けるときに親指が痛むなど母指CM関節症の治療と装具のご相談は大阪市住吉区長居の藤田鍼灸整骨院にぜひお任せください!

 

母指CM関節症とは、親指の付け根の関節に起こる変形性関節症のことで、自発痛・運動痛・可動域制限などを生じます。

40歳以上の閉経後の女性に発症することが多く、男女比は2:3で手をよく使う職業の方によく見受けられます。

 

母指CM関節は、第一中手骨と大菱形骨によって形成されます。そして親指を小指方向へと曲げ伸ばしをしたり人差し指方向に付けたり離したりする動きを軸としながらあらゆる方向へ動かすことができます。

 

CM関節は周囲に5つの強靭な靭帯と関節包によりかっちりとガードされた強い支持機構を持っていますが、大きな動きが出来ることや物を握りしめたり、親指の先で物をつまんだりする動作で負担がかかりやすくなっています。

 

その反復される負担により靭帯などの支持機構に緩みが出ることに加え加齢などを伴うことにより、関節に負担がかかり関節軟骨の摩耗や変性が起こると考えられています。

 

また、脱臼や骨折などの外傷により関節に不具合が生じたことが原因となり、のちのち変形性関節症に移行してしまうこともあります。

 

CM関節症が発症すると親指の付け根周囲に痛みや腫れが出ます。さらに悪化すると関節のぐらつきが強くなり、握る力や物をつまむ力が弱くなります。さらにはCM関節を動かすと音が鳴ったり関節の変形も見られたりするようになります。

(変形の好発部位は、第一中手骨関節面では掌側端、大菱形骨関節面では橈側に起こります。これは第一中手骨基部の橈背側に負荷がかかりやすいことを示し、支持機構の緩みが起こると、第一中手骨は橈背側へ亜脱臼してしまいます)

 

CM関節症の検査は、中手骨という親指の付け根の関節の少し手首寄りにある骨を持って手首側に押しながらぐりぐりとCM関節をこすり合わせることでほとんどの場合痛みを再現することができます。

 

早い段階であれば、患部を固定し関節への負担を減らすことによって、1~2ヶ月ぐらいで痛みが軽快する場合が多いです。当院では熱で変化するプラスチック製の固定具を作り対応しています。

ただし、負担をかけ続け関節症が進行して、痛みが増悪したり、日常生活に支障をきたしたりする場合は手術が必要になることもあります。

 

親指の付け根付近の痛みでお悩みの方は、関節症が進行してしまう前に少しでも早く、手の疾患に詳しい専門家へご相談ください。

 

参考文献

山上 繁雄(1987)『母指CM関節症―臨床例, 屍体標本および三次元光弾性実験からみた発症機序の検討―』昭和医学会雑誌 47巻 第4号,473-480

 

古川 英樹・北條 暉幸・中島 民治・鈴木 勝巳(1989)『母指CM関節変形性関節症に関する解剖学的検討』整形外科と災害外科 37巻 第4号,1504-1507

 

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