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ジョーンズ骨折(第五中足骨疲労骨折)の初期対応と手術後のリハビリ・スポーツマンの足外側の腫れや痛み、足の甲の小指側の腫れや痛み、歩行時の足の痛み、足の外側に荷重がかかると痛みが増すなど
ジョーンズ骨折とは
ジョーンズ骨折とは、足の小趾の先と踵の後ろとの中間くらいにある第五中足骨基部に生じる骨折で、骨折の中でも特に治りにくいとされている骨折です。
ジョーンズ骨折は、成長期(10歳くらい~高校生くらい)によく起こるのですが、運動量が多い場合や繰り返す負荷、外傷などによっては成人でも発生することもあります。
ジョーンズ骨折を起こしやすい競技としては、カットやステップターンが多いサッカーやラグビーなどのスポーツです。初期であればスポーツをした時に軽い痛みを感じる程度ですが、放っておくと徐々に痛みが強くなりスポーツの継続が出来なくなります。
一般的にジョーンズ骨折とは、度重なる負担が足部外側にかかることにより発生する疲労骨折のことを指しますが、一度の外力で発生する外傷性の場合もあります。
ジョーンズ骨折は疲労骨折であっても外傷による場合でも、その部位に骨折が発生すると難治性となります。
そのためにジョーンズ骨折は、骨折部が癒合されることなく骨折部がそのまま関節のようになってしまう偽関節や、なかなか骨が癒合されない遷延治癒となりやすい骨折となります。
第五中足骨基部骨折の分類
第五中足骨の基部は、わずかな部位の違いによって骨折が発生する理由や回復力が違うためにZone1、Zone2、Zone3というように分類されています。
その分類の中ではZone2とZone3の部分で骨折が発生するものがジョーンズ骨折となり難治性となります。
ジョーンズ骨折が難治性となる理由
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第五中足骨の血管分布
第五中足骨では1本の栄養動脈が中央付近より入り込み、左右へと枝分かれし、中足骨の骨幹部を栄養します。
そして骨幹端動脈が両端より侵入して血液を送り込みます。
第五中足骨基部は、それらの血管の境界部となるために骨折を起こすと血流が障害やすいので骨癒合が悪くなると考えられています。
参考>>https://koto-orthopaedics.com/disease-lower-body/jones-fracture/
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第五中足骨基部にかかる剪断力
第五中足骨基部には、背側足根中足靭帯と背側骨間靭帯が付いていて、その靭帯の間にはカットやステップターンなどの動きを行うと立方骨からの力が加わります。
するとその部位が支点となり、立方骨より加わる力と相反する2本の靭帯による固定の力との間で剪断力となる応力が発生するために骨癒合が得られにくいと考えられています。
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第五中足骨基部にかかる筋肉(腱)による牽引力
第五中足骨基部には短腓骨筋と第三腓骨筋の腱がついています。
その筋肉や腱による牽引力が骨折部位に影響するために骨癒合が得られにくいと考えられています。
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中足骨の形状により加わる剪断力
中足骨の形状はアーチ状にカーブしてるため足部に体重がかかり運動を行うと、中足骨の両端から骨幹部に向けて剪断するような力が加わるので骨癒合が得られにくいと考えられています。
このように中足骨に繰り返し体重負荷が加わることにより、金属疲労(金属板の折り曲げ運動)と同じような状態が起こり、最終的に通常では折れないような負荷でも疲労骨折を起こしてしまうのです。
ジョーンズ骨折の判別
ジョーンズ骨折は、特に痛みは感じず完全に骨折してしまってから疲労骨折と分かる場合もありますが、繰り返す負荷により骨が弱くなっていく過程で痛みを感じる場合もあります。
足背外側部の疼痛、腫脹、熱感のほか、荷重時の痛みやレントゲンやMRI検査などを行うことも必要です。
治療については
ジョーンズ骨折は、初期の段階や状態によってはギプス固定などにより回復することもありますが、基本的には手術となることが多いです。保存療法としてギプスを行う場合はしっかりとフィットさせ、長期の固定になることや偽関節になりやすいことなどの説明が必要です。
スポーツをされている方で足の外側に痛みを感じた場合は、ジョーンズ骨折の可能性も十分に考慮しながら詳しく見てもらうことが必要だと思います。
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