頚椎症ー首や肩、背中の痛みやしびれ、腕や手の痛みやしびれ

大阪市住吉区長居藤田鍼灸整骨院

頚椎症(変形性頚椎症・頚椎症性神経根症・頚椎症性脊髄症):首や肩、腕や手のしびれと痛み、両手や両足のしびれ、歩行障害、排尿障害など

 

首の骨、頚椎とは

 

首の骨である頚椎は7つの椎骨で作られていて、一つ一つの椎骨が連結をしながら関節となり、首を動かして顔と頭の向きや位置を広い範囲で変えることが出来ます。

これは椎骨の連結が骨と靭帯のみではなく、椎骨の間に椎間板という弾力性のある組織があることと1番目と2番目の椎骨が特殊な形をしていて左右に向けることが出来るためです。

頚椎側方頚椎椎間板|藤田鍼灸整骨院

頚椎側方ー頚椎椎間板

顔を左右に向ける環軸関節|大阪市住吉区長居藤田鍼灸整骨院

顔を左右に向ける環軸関節

 

(靭帯は関節をつなぎ止まめるバンドのようなものですから伸縮性がほとんどなく、靭帯でつなぎ止められている関節は、靭帯のゆとりがある範囲のみ動かせることになります。よって靭帯のみで椎骨をぴったりつなぎ止めると関節は動かないのですが、頚椎は間に椎間板があるために靭帯のゆとりが大きく、椎間板が形を変えることで頚椎を動かせる範囲が大きくなっています。

そして、2番目の頚椎である軸椎の歯突起が中心となり、そこに輪状の1番目の頚椎である環椎がはまる形で左右に顔を向ける範囲が広くなるのです)

 

 

また、頚椎は頭蓋骨を支え、その中に脊髄を通して脊髄を守るという役割も担っています。

 

脊髄は頚椎の中心を上下に貫く脊柱管を通っていて、その脊柱管の外側はしっかりとした硬膜で包まれ、硬膜の内側にはくも膜という薄い膜があり、硬膜とくも膜の間は脊髄液で満たされて脊髄を優しく包んでいます。

頚部脊柱管と脊髄|藤田鍼灸整骨院

頚部脊柱管と脊髄

 

 

脊髄からは手や腕、背中の筋肉や触った感覚などを支配する神経が出ています。その脊髄から出て頚椎の側方にある椎間孔という穴を通って外に出る神経を脊髄神経といい、脊髄神経のうち頚椎部分から出るものは頚神経と呼ばれます。

頚椎椎間板と椎間関節、脊柱管と脊髄|藤田鍼灸整骨院

頚椎椎間板と椎間関節、脊柱管と脊髄

 

 

 

頚椎症とは

 

それら首の椎間板や頚椎が加齢(主に40歳代以降)とともに少しずつ痛み、変形し、それにより様々な症状が出る状態は頚椎症と呼ばれます。

 

その頚椎の変形が、どの個所を障害するかにより、頚椎症はさらに変形性頚椎症、頚椎症性神経根症、頚椎症性脊髄症の3つに分類されます。

 

  • 変形性頚椎症

 

変形性頚椎症は、頚椎の加齢変化による症状が出るが、神経根炎や脊髄症のような神経症状を伴わない状態です。

 

症状としては、頚部の痛みや運動痛、違和感、肩のこり感が最も多く、背部痛や頚部の運動制限などの症状が現われることもあります。

 

しかし、基本的には頚部の動きにより変化する痛みであり、安静にしていると軽快することが多いのですが、同じ姿勢を続けることによる負荷が頚椎にかかったりすると痛みが増悪することもあります。

 

また、頚部の痛みに伴う筋緊張によって、頭痛や吐き気などを誘発することもありますが、神経根症や脊髄症と違い手足のしびれや、筋力低下、巧緻障害などの神経障害が出ることはありません。

 

変形性頚椎症になった時は、首や肩の筋肉をやわらかく保つことで頚椎の負担を減らし、日頃の姿勢の改善や首周り運動を正しく行い、筋力アップと血行の促進を行うことが大切です。

 

  • 頚椎症性神経根症

 

加齢などにより頚椎が変形するようになると頚椎から過剰な骨が出るようになり、それがトゲ状に出たものは骨棘と呼ばれます。

 

また、脊髄から分かれて椎間孔から出ていく神経の根元部分は神経根と言われています。

 

頚椎症性神経根症は、骨棘により神経根が圧迫されたり刺激されたりすることで神経根部分に炎症を起こし、それにより腕や手、背中に痛みやしびれを引き起こすものです。

 

症状としては、首の痛みや肩のこりに加え、肩や腕、手指に痛みやしびれが出ることが多く、痛みの程度は軽いものから強いものまで様々です。

 

頚椎症性神経根症の多くは、脊髄から左右に出ていく神経根の片方のみが障害されるため、その症状は左右のどちらかにのみ現れ、障害される神経により症状の出る範囲は決まります。

 

一般的に上を向く動作をすると、椎間孔が狭くなるために神経根が圧迫されやすく痛みやしびれが強くなります。

また、上肢の筋力低下や感覚の障害が出ることもありますが、脊髄症とは違い、膀胱直腸障害や下肢の筋力低下や感覚障害、腱反射の亢進などは見られません。

 

頚椎症性神経根症は、手術をしなくても自然経過とともに回復していくことが多いです。

 

頚椎症性神経根症になった時は、痛みの出る動作や負担のかかることをなるべく控えて患部を安静に保ち、患部への負荷を軽減するために首周りの筋肉をほぐし、血流をよくしておくことも大切です。

 

ただし、筋力低下が著しい場合や、強い痛みで日常生活に支障をきたす場合などは、手術的治療を行なう場合もあります。

 

また、脊髄神経の前根が障害される頚椎症性筋萎縮症は痛みやしびれはほとんどないが、筋委縮や筋力低下を引き起こすものとなります。

 

  • 頚椎症性脊髄症

 

椎間板の膨隆や骨棘の形成、脊柱管内の靭帯が厚みを増すことなどの変化を頚椎に来し、頚椎の脊柱管の中にある脊髄が圧迫され、様々な症状を引き起こすものとなります。

 

症状としては、首の痛みや肩のこりに加えて、両手や両足にしびれや筋力低下を来します。

 

さらにボタンのかけ外し、お箸を使っての食事や字を書くことがうまく出来なくなったり、足元がふらついたり、何かにつかまらないと歩けないといった麻痺症状が出ることもあります。

頚椎症性脊髄症の方は、上を向くと脊髄の圧迫が強くなりやすいために天井を見るなどの動作などを避ける必要があります。

また、転倒などの軽微な外傷により急激に四肢麻痺などの重篤な症状が起こることもありますので、激しい運動や転倒には特に注意が必要です。

 

この疾患は、加齢とともに少しずつ進行する傾向があり、ボタンがかけ辛いなど日常生活に支障が出る手指巧緻運動障害や、歩行障害がある場合は手術療法を考える必要性も出てきます。

 

また、脊髄圧迫により排尿がしづらい、なかなか出ない、残尿感がある、便が出づらいなどの膀胱直腸障害が出る場合は早めの手術が必要です。

 

頚椎症性脊髄症は、上肢や下肢の腱反射や、手指を素早く動かせるかなどを確認し、脊髄症を疑う場合はMRI検査を行います。

 

 

 

頚椎症が疑われる場合

 

単なる頚部周辺のこりや痛み、違和感のみなのか?

背中や腕や手指にしびれや痛みが出るのか?

膀胱直腸障害や巧緻障害、歩行障害の有無など、しっかりとした見極めが必要です。

特に膀胱直腸障害が出ているケースなどは早期発見早期の対処が必要です。

 

頚椎症はしっかりと見極めを行い手術が必要なものでないと判断できましたら、鍼灸による施術や徒手による施術、運動指導や生活改善を行うことで回復は十分に望めると思います。

しかし、頚椎は非常にデリケートです。

頚椎に異常を感じられた方は、ぜひ当院にご相談ください!

 

大阪市住吉区長居4-5-18

藤田鍼灸整骨院

06-6698-4568

 

参考文献

 

後藤 昇・中西 亮介・綾部 真一・鈴木 淳・海野 誠(2004)『頚部変形性脊椎症の形態学的検討について』昭和医学会雑誌 64巻 4号,323-331

アクセス

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